Alstom
持続可能なモビリティソリューションのグローバルリーダーであるAlstomは、Boomi Enterprise Platformを活用し、業務効率と顧客サービスを向上させるとともに、AI活用に向けた基盤を整備しました。
ビジネス目標
鉄道輸送システム製造のグローバルリーダーであるAlstomは、鉄道車両・部品(車両製造)、デジタルおよび統合システム(信号、インフラ、ターンキーソリューション)、車両・信号・インフラの保守サービスという3つの主要な製品・サービス分野を展開しています。
Alstomが提供するシステムは顧客ごとの個別要件に対応するため、社内、顧客、サプライヤー間のデータ交換を高速かつ正確に行い、その状況を継続的に把握できる強固なデータ基盤が不可欠です。しかし、連携を一元管理する基盤がなく、企業全体のデータ交換にさまざまな課題が生じていました。
そこでAlstomは、個別に構築された複数の連携を見直し、強固で一元化されたデータ基盤へ移行することを目指しました。新たな基盤には、企業全体のデータ監視とガバナンスを実現し、設計コスト分析を迅速化するとともに、予知保全・事後保全データの交換など重要な業務を支えることが求められました。
連携における課題
Alstomは、社内外の数千ものオンプレミス、クラウド、SaaSアプリケーションを利用しており、連携環境が分断されていました。多数の社内外アプリケーションを個別連携(1対1のシステム連携)でつないでいたため、データの流れを十分に可視化できず、変更にも柔軟に対応できませんでした。その結果、データ処理は遅くエラーも発生しやすくなり、意思決定や顧客対応のスピード低下につながっていました。
特に大きな課題は業務効率でした。設計コスト分析アプリケーションでは、必要なデータの読み込みに5日かかり、ユーザーの生産性を低下させていました。主な原因は、次のようなIT基盤にありました。
- 多数のアプリケーション間で個別連携が「スパゲティ状」に複雑化していた
- データフローの監視・管理が限定的で、変更に時間がかかり、データ精度にもばらつきが生じていた
- AIや分析のユースケースに対応できなかった
Boomiによる解決
Alstomは、データを集約し、顧客との情報交換を最適化するために、信頼性と拡張性を備えた統合プラットフォームを必要としていました。操作性の高さと幅広い機能が評価され、Boomi Enterprise Platformが採用されました。現在、Boomiは社内業務と顧客向けデータ交換の双方を支える主要な連携基盤となっています。Boomi Insightsは、これらのプロセスを監視・可視化し、信頼性とプラットフォームの安定性向上に重要な役割を果たしています。
Boomiにより、Alstomはデータをより速く正確に処理できるようになり、次の主要なユースケースを支えています:
- 保守: 運用データを顧客へ自動配信し、問題を未然に防ぐサービス対応を支援
- 設計コスト分析:データ読み込み全体を高速化し、タイムリーな分析と意思決定を実現
- データ監視/ガバナンス:一元化されたデータ基盤に沿ってデータフローを集中管理し、ガバナンスを徹底
成果
Boomi Enterprise Platformの導入により、Alstomでは業務効率と顧客サービスが大きく改善しました。主な成果は次のとおりです :
- 設計コスト分析アプリケーションのデータ読み込み時間を5日から24時間未満へ短縮
- 企業内および顧客とのデータ交換を高速・高精度化し、顧客との関係を改善
- 可観測性(システムやデータフローの状態を継続的に把握できる能力)を確保し、顧客との予知保全・事後保全データの交換を改善
今後Alstomは、Boomi Flowを活用してデータ交換プロセスに人による確認・操作を組み込み、Boomiの管理基盤を使ってAPI管理を高度化するとともに、鉄道事業全体でAIを活用した業務効率化を進める計画です。