American Cancer Society
アメリカ癌協会(ACS)は、SalesforceやNetSuiteといった主要アプリケーションをBoomiで連携し、Service Matchプログラムを通じて、ボランティアとつながる患者数を39%増加させました。また、寄付者と募金システムのマッチングも最適化し、年間3,000件以上のイベントの開催を支えています。
ビジネス目標
アメリカ癌協会(ACS)は、過去100年にわたって、ほぼすべてのがん研究の進歩に関わってきました。この歴史ある癌との闘いを今後も続けていくために、患者とボランティアやケア提供者とのつながりをより強化し、募金イベントの担当者が複数のシステムから一貫性のあるデータを迅速に活用できる環境を整える必要がありました。
組織全体でデータを横断的に把握するために、ACSが求めていたのは以下の機能を持つ統合プラットフォームです:
- Service Match(患者とボランティアのマッチング支援サービス)をさらに高度化する
- 上記の関係者(患者、ボランティア、イベント運営者など)とのデジタル上のやり取りを、正確かつ一貫性のあるデータに基づいて実現する
統合における課題
ACSデータドリブンな組織へと変革するためには、それぞれ独自のITおよび財務システムを持つ10以上の地域組織を統合し、レガシーシステムを廃止するとともに、クラウドファースト戦略を採用し、NetSuiteやSalesforceなどの主要アプリケーションを統合する必要がありました。
しかし、これを実現するにはいくつもの重大な課題が存在しました。
- 業務に不可欠な複数システム間でデータが同期されておらず、連携ができていない
- 主要プラットフォーム間でデータの整合性が取れていない
- 老朽化したレガシーシステムの維持コストが高騰
- 財務報告やKPIの追跡機能が限定的
Boomi導入による効果
Boomiの導入により、ACSはSalesforceとNetSuiteの統合を迅速に実現。これにより、ボランティア、患者、ケア提供者、イベントマネージャーがリアルタイムデータへより簡単にアクセスできる環境が整いました。
また、NetSuiteで管理される募金イベントの収支情報が、Salesforce上のイベントデータと常に整合するように連携が保たれることで、正確で一貫した情報管理を実現しています。
さらに、出張・経費管理に使用されるConcurなどの主要アプリケーションとの連携により、業務プロセスの効率化を推進。データウェアハウスとの接続によって、過去の履歴情報にもスムーズにアクセスできるようになりました。
成果
Boomi Enterprise Platform の活用により、ACSは120以上のアプリケーション、データストア、外部システムを統合し、1日あたり25万件のトランザクション処理を実現しています。
特に、SalesforceとNetSuiteの連携により、すべての収益および支出情報の同期が可能となり、以下のような成果をもたらしました:
- Service Matchプログラムの改善により、ライドシェア(送迎支援)の提供数が39%増加
- すべての関係者が、あらゆるチャネルからリアルタイムに集約データへアクセス可能に
- 年間3万人の患者に対する支援体制が強化
- 寄付者と募金システムをつなぐことで、年間3,000件のイベント開催を実現
