Pallion Group
オーストラリアおよびアジアで貴金属・ジュエリー事業を展開するPallion Groupは、信頼性の高いシステム連携とデータの可視化を実現することで、顧客対応の質向上と将来の生成AI活用に向けた基盤構築を進めています。
ビジネス目標
シドニーに本社を置くPallionは、貴金属やジュエリーの調達・製造・販売を行う6つのブランドを展開し、Tiffany & Co.のような大手小売企業や金融機関にサービスを提供しています。オーストラリア、香港、中国で事業を展開しています。同社では、事業の安定性向上と顧客対応の質改善を目的に、デジタルトランスフォーメーションを推進しています。具体的には、リアルタイムでの価格データ活用、購買業務の効率化、顧客情報を一元的に把握できる状態の実現に取り組んでいます。さらに、今後の事業拡大や技術変化に対応するため、データ戦略の体系化とスケーラブルな連携(拡張しやすいシステム連携基盤)の構築を進めています。これにより、生成AIの活用に向けた基盤づくりも視野に入れています。
連携における課題
Pallionがデジタルトランスフォーメーションを支えるデータ戦略を構築するうえで大きな障害となっていたのが、Group CIOのSimon Smith氏が指摘する、数百におよぶ個別連携(1対1のシステム連携)が乱立し、全体像を把握できないほど複雑化したシステム構成でした。このような基幹システム同士の接続方法は、信頼性に欠けるうえ、保守・運用も非常に複雑で、結果として社内の業務効率や生産性の低下を招いていました。さらに重要なのは、こうした従来の連携の仕組みによってデータの可視性が確保できず、情報への信頼性にも影響が出ていた点です。その結果、顧客体験の改善にも課題が生じていました。
Boomiによる解決
Pallionは、システム間の連携を効率化し、財務・商流・サプライチェーンといった重要データの可視性を高めるため、Boomi Enterprise Platformを導入しました。すでに、Microsoft Dynamics 365(ERP:Enterprise Resource Planning/企業の基幹業務を統合管理するシステム)をはじめ、財務システムや人事システムとの連携を実現しており、今後さらに連携範囲を拡大していく予定です。また、Boomi Data Hubにより取り込んだデータを一元管理し、Boomiプラットフォーム全体が抽象化レイヤー(異なるシステム間の違いを吸収し、柔軟な連携を可能にする仕組み)として機能しています。これにより、新たな技術の導入やシステム追加にもスムーズに対応できる基盤が整いました。
成果
Boomiにより、Pallionは生産・販売・顧客向けWebサイトなど、複数のシステムを安定的に連携できる環境を実現しました。常にリアルタイムでデータが更新されることで、顧客や社内チームは正確な情報に基づいて業務を進められるようになり、顧客体験の向上にもつながっています。また、Boomiの連携モデルにより、問題発生時の原因特定や対応も迅速化しました。従来は数日かかっていたトラブルシューティングが、数時間で完了できるようになっています。さらに、個別連携(1対1のシステム連携)の保守・修正に費やしていた膨大な工数が不要になったことで、業務効率と生産性も大幅に向上しました。これにより、Pallionは事業成長や新たな取り組みに、より多くのリソースを振り向けられるようになっています。
