Crane Worldwide Logistic
複合一貫輸送と倉庫業を専門とするグローバルなサプライチェーン企業は、Boomi Enterprise Platformを幅広く活用することで、社内プロセスと顧客対応プロセスを変革し、ビジネスの効率性、透明性、収益性を向上させた。
ビジネス目標
2008年の設立以来、Crane Worldwide Logisticsは30か国130以上の拠点を展開し、グローバルなサプライチェーンソリューションのリーダーへと成長してきました。Craneの成功の鍵のひとつは、最新技術を積極的に活用し、顧客に対して輸送ライフサイクル全体にわたるコスト削減と可視性を提供している点にあります。
ITインフラ刷新の一環として、Craneは従来使用していたオンプレミス型の統合・EDI(電子データ交換)ツールからの脱却が必要であると認識。サプライチェーン全体の可視化を実現し、顧客満足度を維持・向上させるために、システムの刷新に取り組みました。
連携における課題
Craneは連携およびEDIの手段としてIBM Sterling Integratorを使用していました。しかしSterlingでは、カスタムコードの開発が多く必要で、プロジェクトのスピードが低下するという課題がありました。加えて、システムの監視やトラブルシューティングが難しく、新しいアプリケーションの活用も、APIがないため困難でした。
6つのソリューションを比較検討した結果、Craneは統合、EDI、API管理、マスターデータ、ワークフロー自動化といった幅広い機能を備えたBoomi Enterprise Platformの採用を決定しました。Boomiの迅速かつローコードな開発環境、頻繁なアップデート、そして世界中に広がる開発者ネットワークも、採用の大きな決め手となりました。
Boomiの支援内容
2020年の導入以降、BoomiはCraneにおける主要な統合プラットフォームとして稼働しており、現在では260以上の業務プロセスを連携し、1時間あたり5,000回ものプロセスの実行をを支えています。また社員のオンボーディングや受注から入金までの業務、財務プロセスの効率化にも大きく貢献しています。さらに、100社以上の取引先がBoomiのB2B/EDI管理機能を通じてCraneと連携しています。
取引先のオンボーディング時間も劇的に短縮されました。以前は最大15日かかっていたところ、現在は「Boomiベースのフレームワークを活用することで、わずか2日ほどで迅速かつ効率的に取引先をオンボーディングできるようになりました」と、シニアインテグレーションマネージャーのTapash Bishoi氏は語っています。
成果
Boomiによる自動化と統合により、Craneは社内チーム間で手間のかかっていたデータ処理作業を解消。これにより、クライアントに対して高い可視性と効率的なサービスを提供できるようになり、顧客満足度は著しく向上しています。特にある主要取引先では、Boomiの活用により以下のような成果が得られました:
- 年間7,700時間(正社員4名分)に相当する業務時間を削減
- トラック1台あたりの出荷量を10倍に増加
- 出荷に必要なトラックの数を80%削減
- 手入力によるミスを排除し、コンプライアンス遵守率を72%から96%に改善
- Boomi EventStreams処理時間を24時間からわずか数分に短縮