エディンバラ大学
エディンバラ大学では、専門分野の枠を超えた研究チームがBoomiを導入し、臨床データを安全に収集・管理できる体制を整えました。この基盤をもとに、声の特徴から病気を見つける「音声バイオマーカー」の開発を進め、神経疾患の早期発見や病状の経過観察に役立てています。
ビジネス目標
エディンバラ大学の「Anne Rowling Regenerative Neurology Clinic」と、音声技術のスタートアップ「SpeakUnique」は共同で、運動ニューロン疾患、多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病といった神経疾患の早期診断に向けた取り組みを進めています。
医師や音声学者からなる研究チームは、患者の協力を得ながら、長期にわたる詳細なデータを収集しています。そこから得られる知見を活かし、より多くの現場で活用できる診断ツールの開発を目指しています。
連携における課題
現在、神経疾患の診断や経過観察に使われている方法は、時間がかかるうえに費用も高く、患者の身体への負担も大きいという問題があります。その多くは対面での検査に頼っており、デジタル技術を活用した客観的な測定がほとんどできていませんでした。
病気の状態を正しく、効率的に把握するためには、検査数値などの「形式化されたデータ」だけでなく、声や話し方といった「形式化されていないデータ」もあわせて分析する必要があります。
しかし、こうした多様なデータを一つにまとめるのは容易ではありません。さらに、認知機能に障害がある方でも、病院や自宅で迷わず簡単に使える仕組みを作らなければなりません。そのため、将来的な規模の拡大も見据えた、高度なプラットフォームを構築できる専門パートナーが必要でした。
Boomiによる解決
Boomiのローコード連携・自動化プラットフォームを活用することで、エディンバラ大学は、音声データ収集アプリの試作から運用までを安全かつ迅速に行える環境を実現しました。大学のファイアウォール内に構築された「Boomi Enterprise Platform」は、安定性が高く遅延も少ないうえ、英国の国民保健サービス(NHS)や学術機関が求める厳しいセキュリティ基準も満たしています。
さらに、Boomiの専門チームの協力によって、音声データアプリ「Speak Easy」と既存のシステムやデータとのスムーズな連携が実現。あわせて「Boomi Flow」を導入したことで、複雑な業務フローも素早く作成・管理できるようになりました。
成果
Boomiとのパートナーシップにより、Anne Rowling Clinicは、4種類の神経疾患を抱える方や健康な方など、計800人以上の「臨床解説付き音声データ」を集めることができました。今後は、遠隔での調査などを通じて、さらに大規模なデータ収集へと拡大していく予定です。こうして集まったデータとSpeakUnique社の解析技術を掛け合わせることで、早期診断や病状管理に不可欠な「音声バイオマーカー」の予測精度を支える基盤が整いました。
また、大学の強固なセキュリティ環境の中で、医師や分析チームが必要なデータへ安全にアクセスできるようになったことも大きな成果です。これにより、機械学習やデータ分析、そして実際の診療における一連の流れが極めてスムーズになりました。エディンバラ大学がこの研究をさらに発展させ、実社会での活用を広げていくための確かな土台が整いました。
