Boomiでデータを価値に変える

エド・マコスキー著
発行日 2026年3月9日

先日、夕食の席でふと映画の話になりました。「あの映画に誰が出ていたっけ?」と誰かが聞いたのですが、その場では誰も思い出せませんでした。そこで私はApple WatchのSiriに尋ねると、すぐに答えが返ってきました。

日常生活では、こうした瞬時の情報アクセスをほぼ当然のものとして受け入れています。しかしビジネスの現場では、「このデータにアクセスしたい」という思いはそう簡単には叶いません。システムへのログイン、権限の確認、煩雑な認証プロセス。必要な情報がひとつの場所になければ、複数のシステムを渡り歩かなければなりません。そして最大の懸念は、ようやく答えにたどり着いたとしても、そのデータの正確性を信頼できるかどうかという点です。

Discovering, retrieving, and deploying digital information is how I think about data activation. Just having data isn’t much use to your business if you don’t know where to find it, how to extract it, or how to use it to achieve meaningful business outcomes.

そして今、この常識が大きく塗り替えられようとしています。AIエージェント(人間に代わって自律的にタスクを実行するAIプログラム)が企業内で広く使われるようになった今、データを素早く動かせるかどうかが、競争の勝敗を分ける境界線になっています。

同僚のMani Gillは、ますます複雑化する業務環境におけるデータ課題を的確に表現しています。彼によれば、従来のデータ移動には2つの役割がありました。ひとつは、従業員がダッシュボードやレポートを通じて分析業務を行えるようにすること。もうひとつは、システム同士が互いに情報をやり取りできるようにすることです。

しかし今、業務の中にAIエージェントが加わりました。エージェントが私たちの代わりに働くためには、安全で文脈(コンテキスト)に沿った精度の高いデータを必要とします。なぜなら、エージェントは最初から私たちのビジネスを理解しているわけではなく、データを与えて初めて学習するからです。データをそういうものとして捉え直すと、すべての前提が変わります。

Boomiのデータ管理ソリューションを導入されているお客様にとっては、これまでもデータの整備は決して難しい課題ではありませんでした。そしてこれはAIエージェント時代においても変わりません。

Boomi Enterprise Platformは、業務フローのあらゆる場所に組み込まれたエージェントが、信頼性の高いリアルタイムのデータに基づいて確実に行動できるよう支援し、お客様の競争優位を後押しします。

今回の機能強化は、企業がデータアクティベーションを加速するための次の一手です。

Boomi製品の最新アップデート

Boomi Meta Hub

メタデータ管理製品は、デジタル情報をカタログ化し、必要なデータを見つけやすくするためのものです。いわば「データについての情報」を管理する仕組みです。しかし、従来の製品は操作が複雑で使い勝手が悪く、AIエージェントが求める即時のデータアクセスには対応できていませんでした。

Boomi Meta Hubはこの状況を根本から変えます。エージェントがデータに素早くアクセスできるよう、データカタログ機能を中心に設計されています。

BoomiのCEOであるSteve Lucasは「企業内に存在する膨大なデータは、現代の"砂"のようなものだ」とよく言っています。まるでサハラ砂漠のような量のデータが蓄積されていますが、その大半は実際の業務には役立ちません。Boomi Meta Hubは用語集・辞書として機能し、エージェントの精度向上に必要な「価値ある砂粒」を素早く見つけ出せるようにします。これにより、エージェントが意図した作業から逸れてしまう「文脈のずれ」を解消します。

意味的な関連付けと一貫したデータ系譜(データの出所や変換履歴の追跡情報)に基づく共通の語彙を整備することで、エージェントも人間も「このデータが何を意味するか」を正確に理解できます。手作業によるミスが起きやすいマッピング作業を排除し、ひとつの信頼できる情報源から正確な判断と業務効率化が実現します。

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Snowflake Cortex AIプロバイダーサポート:ガバナンスの対象をさらに拡大

2025年にリリースしたBoomi Agentstudio(AIエージェントの設計・管理・統制をひとつのプラットフォームで行うソリューション)は、誰がどこで構築したエージェントであっても、一元的に統制することで乱立リスクを低減します。今回、この機能をさらに拡張し、Snowflake Cortex(Snowflakeのデータ基盤上で動作する、フルマネージド型のエンタープライズ向けAIサービス)にも対応します。

これにより、BoomiはMicrosoft CopilotやAWS Bedrock、Salesforce Agentforceといった他のエージェントを管理するのと同じように、Snowflake上のエージェントのガバナンスを支援できるようになります。

企業は、ガバナンスが効いたSnowflakeデータ上でエージェントを直接管理し、デプロイ状況を可視化しながら展開規模を拡大できます。Boomi Agentststudioの機能の対応範囲をさらに広げる、新たな選択肢の追加です。

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エージェントセッションログ:エージェントの行動を可視化する

Boomi Agentststudioスイートのもうひとつの強化点が、エージェントの可視性と監視機能の向上です。Agent Control Towerは、集中管理されたレジストリ(登録・管理の仕組み)でエージェントを監視し、セキュリティおよびコンプライアンスリスクを低減します。

エージェントの思考プロセスや推論の流れを可視化することで、本番環境への移行に対する信頼性が高まり、幅広い活用が促進されます。問題が生じた際にも、迅速なトラブルシューティングとワークフロー改善が可能です。

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AIエージェント推奨機能:「次に使うべきエージェント」をAIが提案

Boomi Agentststudio内に、過去のプラットフォーム利用実績をもとにした推奨機能を新たに導入します。ご自身のアカウントの使用状況に基づいて、導入すべきエージェントを具体的に提案します。AIが「自社でAIを活用できる機会」を見つけ出してくれる機能です。導入初期から高付加価値なワークフロー自動化への移行を、大幅に加速します。

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Boomi for SAPデータコネクター:SAP内外のデータを連携させる

SAP利用企業にとって、SAP内でのデータ移動はスムーズです。課題は、SAPとその他の重要なアプリケーションやデータソースとの連携です。SAPと広範なデジタル環境をつなぐことは、Boomiが従来から強みとしてきた領域のひとつです。今回、Rivery社の買収 で得た技術をBoomi Enterprise Platformに完全統合したことで、SAPのデータ管理機能をさらに強化しました。

自動化されたELT(Extract/Load/Transform:データを抽出・ロード・変換する処理の流れ)パイプラインによってデータ転送量を拡大し、AIが必要とする大量の高品質データを安定・継続的に取り込める体制を整えました。

さらに、最先端のChange Data Capture(CDC:データベースの変更をリアルタイムで検知・連携する仕組み)機能を連携機能に追加。これまでSAP内に閉じていたデータを解放し、全社業務で活用できるようにすることで、お客様のSAPモダナイゼーション支援を強化しています。

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データコネクターエージェント強化:AIに供給するデータソースをさらに拡大

Riveryのプラットフォーム統合によるもうひとつの成果として、柔軟なコネクターを通じてアクセスできるデータソースの幅が広がりました。これらのネイティブまたはカスタム連携が、AI活用の取り組みをデータ面から支え、エージェント型ワークフローに必要な情報を確実に届けます。

Agentstudioマルチリージョン対応

2025年にリリースした Boomi Agentststudio は、AIエージェントの構築・統制・オーケストレーション(複数のエージェントやプロセスを連携させて調整する仕組み)をエンドツーエンドで一元管理できる環境を提供してきました。お客様はエージェントの行動を完全に掌握できます。

これまでAgentstudioのは北米のみで稼働していましたが、データ管理・統制の重要性が高まるなか、欧州およびオーストラリアへの展開を開始します。各地域における法規制への準拠や、エージェント・AIモデルに関連するメタデータのローカライズとガバナンスへの対応が容易になります。

欧州プラットフォームインスタンス:データ主権への対応をより確実に

BoomiはiPaaS(Integration Platform as a Service:クラウド上でシステム連携を提供するサービス)というカテゴリーのパイオニアです。創業当初から、分散型ランタイム(データ処理を実行するエンジンを任意の場所に配置できる設計)によるハイブリッドクラウドの柔軟性でアーキテクチャ的に競合との差別化を生み出してきました。

お客様はオンプレミス・クラウド・エッジのいずれにもランタイムを展開できるうえ、常にデータの物理的な保管場所を自社管理下に確保できます。データの国内保管を義務付ける法規制が増えている今、これはますます重要な要件で、Boomiの強みでもあります。

今回、さらに一歩踏み込み、地域独立型のコントロールプレーン(プラットフォームの管理機能を担う基盤)を新設します。エンドユーザーに物理的に近い場所でプラットフォームを運用することで、通信遅延を削減しパフォーマンスを向上。このローカライズされたアーキテクチャにより、機密データを国境内に保持するという規制要件に、より確実に応えられるようになります。

Boomiでデータを価値に変える

蓄積されたデータは可能性にすぎません。活用されて初めて、データは力になります。

今回のすべての機能強化に共通するテーマは明確です。信頼性のある文脈情報、コンプライアンスへの対応、そして必要なデータ主権を備えた形で、お客様がデータを業務に活かせるよう支援すること。システム・メタデータ・エージェントを連携させ、AIの推論を妨げるデータの分断を解消することで、企業は複雑なワークフローを正確かつ安全に自動化できるようになります。

すべての企業がAI活用の旅を歩んでいます。しかし、自律的なビジネスのスピードで前進するには、それを動かすデータが不可欠です。

Boomiは、データを価値に変える会社を目指しているわけではありません。私たちはすでに、データを価値に変える基盤を提供している会社です。

3月24日に開催されるウェビナー 「データを価値に変える - Data Activated」 に是非ご参加ください。AIで成果を出すための基盤となる「データの文脈」の重要性について詳しく解説します。

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