Native Union
BoomiのローコードかつクラウドベースのiPaaS(データ連携のプラットフォームサービス)により、Native UnionはB2BモデルからダイレクトEC(D2C)への迅速な転換を実現。注文処理の時間を3日から1日に短縮し、グローバル展開も加速しました。
ビジネス目標
Native Unionは、現代の「どこでも働ける」ライフスタイルを支えるスタイリッシュなテクノロジーアクセサリーをデザイン・提供する企業です。新型コロナウイルスのパンデミック以前は、同社のビジネスの大半がB2B取引であり、製品はApple Storeをはじめとする大手家電量販店、ライフスタイルショップ、百貨店などを通じて販売されていました。
しかしNative Unionは、Eコマース分野での存在感を高めるという目標を掲げており、その一環として2017年にDX(デジタルトランスフォーメーション)を開始。技術基盤の強化と業務プロセスの自動化を中心に据えた取り組みを進めてきました。
統合における課題
Native Unionは、社内各部門間で業務が重複してしまうという課題を抱えていました。10以上の業務アプリケーションが連携されず、バラバラに運用されていたため、各部門がサイロ化された環境で作業する状況に陥っていました。
具体的には、Shopifyからの注文を従業員が手作業で処理し、スプレッドシートにまとめ、1日の終わりにフルフィルメント倉庫へメール送信するという非効率なフローでした。
このような運用体制では柔軟性が乏しく、拡張性にも限界があり、蓄積されたデータを活用して的確な意思決定を行うことも困難でした。
Boomiの支援内容
Boomi Enterprise Platformを導入したことで、Native Unionはすべての基幹アプリケーションを連携し、従来手作業で行っていた業務プロセスの自動化に成功しました。
同社のMicrosoft Dynamics ERPは、Shopifyおよび複数通貨に対応した決済ゲートウェイと連携され、支払いの照合や注文の受領といったプロセスが完全に自動化されました。
さらに、倉庫管理システムとの連携も実現。注文が入ると即座にBoomiを通じて倉庫に情報が送信され、Microsoft Dynamics上で5分ごとに注文状況が更新されることで、各注文の進捗状況をリアルタイムで把握できるようになっています。
成果
Boomi Enterprise Platformの導入により、Native Unionの注文処理時間は従来の3日からわずか1日へと大幅に短縮されました。また、Boomiのローコード機能により、追加の技術リソースを必要とせず、スピーディに市場投入が可能となりました。
さらに、Native Unionは新たな国際フルフィルメント倉庫を、完全なリモート対応でわずか4週間以内に立ち上げることにも成功しました。これは、以前であれば複数回の現地訪問やトレーニング、多数の新規手続きが必要とされていたものです。この点について、同社のメルズギ氏は「従来とは比べものにならないスピードで展開できた」と述べています。
