セント・エドワーズ大学
DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みがパンデミックに直面したとき、何が起こるのでしょうか?セント・エドワーズ大学にとってそれは、業務効率を最大限に高めるために変革ツールを活用することを意味していました。
ビジネス目標
2020年3月、オースティンで開催予定だったサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)フェスティバルが中止となった直後、セント・エドワーズ大学もキャンパスを閉鎖し、春学期の対面授業を取りやめました。その後、予算削減と人員整理が実施され、すでに人員が限られていたIT部門にも影響が及びました。
大学は、従来の運営モデルから、遠隔での入学手続き、授業、学生支援に対応できる新たな体制への迅速な転換を迫られました。その実現には、高度な統合による効率の向上が不可欠でした。幸いなことに、セント・エドワーズ大学ではすでにBoomi Enterprise Platformが導入されていました。
統合における課題
セント・エドワーズ大学は、2017年にBoomi Enterprise Platformを初めて導入し、高等教育向けのERPシステムであるBannerと、学生寮管理のStarRez、駐車場取引管理のNuPark、ドアアクセス管理のTransactといった複数の外部システムとの連携を実現してきました。
パンデミック直前には、Salesforce Advisor Linkの導入も開始されており、それに伴いBannerとのさらなる連携が必要となっていました。たとえば、大学はキャンパスに戻らない学生に対して、宿泊費や食事プランの返金を迅速かつ正確に処理するための仕組みを求めていたのです。
Boomiの支援内容
セント・エドワーズ大学では、学生と大学全体を支えるために、Boomi Enterprise Platform を活用して以下の取り組みを行いました:
- 各種システムの連携
- 日常的なプロセスの高速化
- 必要な場所への重要データの移動
たとえば、IT部門は入学事務局と連携して、2021年秋学期の入学申請業務に取り組みました。担当者は、約1万件にのぼる申請データを手作業でBannerに入力していたのです。
しかし、Boomi Enterprise Platformのローコード機能を活用したことで、IT部門はわずか2週間で、Bannerと同期する5つのデータテーブルを構築することに成功し、膨大な入力作業を大幅に削減しました。
成果
パンデミックは、バックオフィスのプロセスやシステムをつなぐことで、業務の円滑化につながる多くの可能性を明らかにしました。具体的には次のような分野で効果が見られています:
- 健康と安全の維持
- 授業の提供
- 収益の安定化
セント・エドワーズ大学の予算の多くは授業料収入に依存しているため、入学関連の業務とデータはIT部門にとって特に重要です。スムーズで効率的なプロセスによって、生徒が学生になる以前から一貫性のある体験を得られるようになります。また、Salesforce Advisor Linkとの連携により、新入生オリエンテーション中や入学後の継続的な関与もサポートされています。
