カリフォルニア州立大学(CSU)
カリフォルニア州立大学(CSU)は、Boomiを活用してPeopleSoftおよびその他の財務システムを連携し、23個のキャンパスにおける学生助成金の処理時間を4週間から3日に短縮しました。
ビジネス目標
カリフォルニア州立大学(CSU)は、毎年23のキャンパスで45万人以上の学生を受け入れています。CSUは、PeopleSoftに保存された学業および学生データを定期的に評価し、Cal Grantsの受給資格を判定しています。Cal Grantsは、学生が特定の学業要件を満たした場合に、カリフォルニア州学生援助委員会(CSAC)から支給される助成金です。
しかし、CSUとCSACがCal Grantsの受給資格を判定し、助成金を処理するには4週間以上を要していました。経済的に支援を必要とする学生が在籍を継続できるよう、両組織は助成金処理時間の短縮に取り組むことを決定しました。
統合における課題
Cal Grantsの受給資格を確定するために、CSUの23キャンパスにおける財務支援チームは、PeopleSoftから学生データを手作業でまとめ、FTP経由でCSACに送信していました。CSAC側では、そのファイルを手動で開き、データを分析し、在籍記録を修正したうえで、受給資格を確認していました。
このプロセスは時間がかかり、完了までに1か月を要していました。また資格を得た学生は、さらに1か月待たされる状況でした。
CSUはERPシステムを刷新することも可能でしたが、それには多大なコストと時間がかかり、助成金処理を迅速化できる保証はありませんでした。
Boomiの支援内容
CSU学長室は、UnisysがAWS上で管理するBoomiを採用し、23キャンパスにわたるAPIサービスを提供しました。Boomiを用いてAPIや統合を構築することで、学長室はデジタルサービスを標準化し、CSU全体のIT工数とコストを削減しています。
最初のAPIサービスの一つは、PeopleSoftからCal Grantのデータを収集し、それをCSACに送信する仕組みです。従来はキャンパスごとに在籍情報を収集するのに1か月を要していましたが、数日で完了できるようになりました。このソリューションはすでにCSUの8キャンパスで稼働しています。
成果
23のキャンパスすべてに導入が完了すれば、Boomi APIは17万人の受給見込者のデータを従来の10倍の速さで抽出し、名簿分析のプロセスを加速することができます。これにより、CSU全体での手作業でのIT処理作業が削減され、年間2万件の追加助成金の迅速な支給が可能となり、学生を直接支援することにつながります。
このCal Grantソリューションは、Boomi APIによるソリューションを通じて学生・教員・スタッフのデジタル体験を改善するというCSUの計画を体現するものです。現在、CSUには100名以上のアクティブなBoomiユーザーと、200名の認定スタッフが在籍しています。
