マスターデータ管理とは?課題を解決するMaster Data Hubもご紹介 – Boomiウェビナー

3 minute read | 23 Mar 2023

Boomiでは定期的にウェビナーを開催しております。

今回は、Boomiのマスターデータ管理のための製品であるMaster Data Hubを紹介したウェビナーをもとに、マスターデータ管理 とは? から、Boomi製品を活用したマスターデータ管理の実現、そしてその事例について紹介します。

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これまでのマスターデータ管理とは?

マスターデータとは、Wikipediaの定義*によると下記になっています。

マスターデータとは、一般的に企業が社内や業務に構築する際の、データベースであり、共通となる基本的な情報で代表的なものには「商品」「顧客」「単価」「社員」「取引先」など多岐にわたる。

*出典:MDM – Wikipedia

つまり、企業にとって重要なデータで、様々な社内システムにおいて共通して利用されるべきデータということです。

 

マスターデータが必要な理由とは?

では、なぜマスターデータ管理が必要になったのでしょうか?

例えば、社内におけるシステムやアプリケーションが複数存在している場合を考えてみましょう。あるシステムでは、顧客名:A商事株式会社として登録されているものが、その他のシステムでは顧客名:A商事(株)となっている場合があります。

つまり、各システムの顧客データがフォーマットが異なり、同一のデータとして扱うべきものが、異なるデータとして存在してしまうというようなことがあったのです。さらに、長年のシステム運用や企業統合で、そのようなシステムやデータは日々増加しています。

そして、システムをまたいだデータ分析を行う際にデータの特定が困難になるなど、データの不一致による課題が増加していました。そこで、その状況を解決するために、マスターデータの作成と管理が必要になってきました。

マスターデータ管理の手法とは?

では、実際にこのような状況を解決するために、マスターデータを管理するための方法としてどのような手法が検討されてきたのでしょうか?主に4つの方法があり、集権型、集約型、共存型、実データを持たないレジストリ型の手法があります。

マスターデータ管理の4つの手法

集権型

  • 各システムは、マスターデータとなるデータを参照して利用します。シンプルな発想ではありますが、複数のシステムが利用されているという環境であれば、全社的にシステムの構成変更が必要となります。そのため、新しくこちらの手法を採用するのは現実的には難しい可能性があります。

集約型

  • それぞれのシステムからデータを集約して、マスターとなるデータを作成します。一方で、それぞれのシステムに存在するデータを更新することはありません。

共存型

  • こちらもそれぞれのシステムからマスターデータを作成します。一方で集約型とは異なり、マスターデータ側から各システムのデータを更新する場合もあるなど、各システムとの双方向の関係性を維持しています。

実データを持たないレジストリ型

  • こちらは、レジストリとしてマスターデータを保有します。今までの手法との主な違いは、実データは各システムに存在し、新しいDBを作るわけではないという点にあります。

 

Boomiによるマスターデータ管理とは?

Boomiはマスターデータ管理を実現する製品である、Master Data Hubを提供しています。

では、先述の4つの仕組みのうち、どれを採用して、マスターデータ管理を実現しようとしているのでしょうか?

BoomiのMaster Data Hubは共存型を採用しています。ここではそのMaster Data Hubについて、そしてMaster Data Hubによるマスターデータ管理の考え方について解説します。

▽Boomiの製品概要について知りたい方はこちら

https://boomi.com/ja/content/whitepaper/boomi-atomsphere-scalable-platform/

 

BoomiのMaster Data Hubとは?

先述のように、BoomiのMaster Data Hubはマスターデータ管理を実現するための製品です。システム連携製品である、Integrationと組み合わせることで様々なシステム間のマスターデータ管理を実現しています。

 

Master Data Hubの主な特長

100%クラウド利用
  • クラウドを利用した製品のため、サーバーなどをご利用いただく必要もありません。また、設定もクラウド上から行うことが可能です。
様々なアプリケーションに対応
  • 共存型のマスターデータ管理を実現するためには、様々なアプリケーションに対応する必要があります。BoomiのIntegrationと組み合わせて利用することで、1,500種類を超えるアプリケーションとの連携が可能です。
きめ細やかな承認機能
  • マスターデータの運用には、承認は欠かせません。システムの重要度に応じてなど、お客様の要望に応じた承認機能を設定可能です。
データ処理の変遷をすべて記録
  • セキュリティや監査の観点からも、データ処理の変遷を記録することは欠かせません。Master Data Hubはあらゆるデータ処理を記録しています。

 

Master Data Hubによるマスターデータ管理の考え方とは

Master Data Hubの基本的な考え方は、各アプリケーションで共通しているフィールドをマスターデータとして管理するという考え方になっています。例えば、下記の図のように、ERPとDB、そしてCRM上にそれぞれ顧客データ存在している環境を想定してみましょう。

その場合、Master Data Hub上で顧客データ2種類以上に共通している、AAAとBBB、FFFというデータのフィールドを管理します。そして、該当する顧客データの更新などを確認すると、承認や設定に応じて他システムへの上書きなどを実施します。

また、データ分析において各システムにしか存在しないデータ、下記の図でいうCCCやDDD、EEEなどを利用したい際は、各システムから参照したデータを利用します。


 

Boomiの製品を利用したマスターデータ管理の事例とは?

では、実際にBoomi製品を利用いただいているお客様は、どのような業界のお客様で、どのような用途でご利用されているのでしょうか?ウェビナー内で紹介した事例の中から、一部をご紹介します。

金融業界のお客様

ある金融業界のお客様では、別システムとなっていた顧客情報と見込み顧客データの乖離を埋めるために、Master Data Hubをご利用いただいております。

製造業のお客様

この製造業のお客様は企業統合によって、ERPなどが複数存在していました。その結果、システム間のデータの差分が存在していました。そこで、データ間の差分を統合するためにMaster Data Hubをご利用いただきました。

ウェビナー内で紹介した事例以外にも、近年有名となったモデルナ社でもBoomiのMaster Data Hubをご利用いただいております。モデルナ社の事例について知りたい方はこちらからご覧ください。

 

さいごに

ウェビナー内では、このほかにも実際にMaster Data Hubをご利用いただく際のイメージをつかんでいいただくために、データの自動チェックや承認方法といった実際の設定手順を説明させていただきました。ご興味のある方は、こちらから録画を視聴いただけますので、ご覧ください。

また、Master Data Hubの製品概要を知りたい方はこちらをご覧ください。